ルドルフ・ザ・ラスト・キス

久しぶりの観劇でした。
正直あんまり見る気なかったんですけど、演出があのデヴィット・ルヴォーだっていうのでやっぱり行くことに。
ルヴォーがミュージカルをどういう風に演出するんだか、だけに興味があって、今回役者はどうでもよくて(笑)演出が見たくて行って来たようなものでした。

それにしてももうすぐ楽日だっていうのに、まだB席が空いている事実(平日の昼間だけどな)。まあB席空いてたから行く気になったんだけどな。不景気なのか初演があまり好評じゃなかったのか(でも好評じゃなけりゃ再演なんかしないよな)知らんけど、客が多いほど役者もノるから、ハーフプライスでもばんばん出して満員御礼にして欲しいところ。


で、感想。

一言でいえば、良く分からなかった(笑)。好みの台本じゃなかったのかも。

いや、ルヴォーらしい演出だったから良く分からなかったのかもしれないけどな。
影を効果的に使うところとか、第2幕のカットインなんかすげールヴォーっぽいって思ったんだけど(あれはいつもああなのかな)。

ルヴォーの演出って、エネルギーを内に溜め込め、みたいな印象をいつも受けていて、それが突如爆発して「おお」ってなることもあるんだけど、今回はエネルギー溜め込んだまま終了?みたいで、あんまりメリハリがない感じでした(オーストリアを舞台にするとそう言う感じなのかな。エリザベートもそういう台本だったし)。

シーンが細切れすぎるのかなぁ、次までその感情が持たないんだわ私が。
そんで「ミュージカル」の割にはあんまり歌もないような。歌を聞かせてくれるのが芳雄君(主役のルドルフ)ばっかり。

それでいて、私的に主役だと思ったのは芳雄君じゃなくてマリーやってた和音さん、という(笑)。
和音さんのマリーが強すぎて、実に頼りないルドルフになったなと(それをルヴォーが狙ったのだったら大成功だけど)。

どう逆立ちしても芳雄君の方が年下の若造に見えてしまう。
超簡単に言うと28歳(ルドルフ)と17歳(マリー)の不倫(笑)の話なんだけど、どう見ても若いツバメ(20歳)を飼い馴らすおばはん(30歳 爆)にしか見えなくてそこが残念。

皇太子として全く申し分ない容姿とミュージカル俳優としての実力は最高位の芳雄君なんだけど、なんかなー、弾けなかったなーと思いました。これがルヴォーの、エネルギーを内に溜め込ませる演出なのかと。皇太子として世を変えたいのならばもう少し凛とした姿勢があっても良かったのになとか…(たぶんそういう姿勢がないから最後心中になってしまうんだろうけど)。

しかしエロシーン(笑)はやっぱりルヴォー、手を抜きませんな。

娼婦宿?の娼婦腰振りとか、コウダクミを彷彿とさせる(笑)女同士だけどエロいカラミとか、娼婦が一人ずつルドルフとキスしていくところとか、ラストのぐちゃぐちゃにキスするところとか、芳雄君大変だな、いやそうじゃなくて、やるとこはちゃんとやるのがルヴォーだよなと。

結局、演出を見たかったのであまり役者には注目してませんでしたが(笑)シュテファニー(ルドルフの嫁)役の吉沢があまりに歌が良くなくて苦笑。まさか元四季だと思わなかったよ。

サカケンもなぁ…あいつ何やってもサカケンだよなぁ、とか。

このくそ暑い猛暑日に着物着て観劇に行った日の感想でした。
コーディネートはだいたいこんな感じでした。
岩盤浴通っているせいか、暑さに耐性ついたのか麻の長じゅばんが良かったのか、さほど暑いと感じませんでした。ただし、目的地がクーラー効いてない場所だったら、たぶん暑さで死ぬ(笑)。