「この世界の片隅に」を見に行ってきました。

近年、第2次世界大戦の、戦争の悲惨さを伝える番組が減ってるなぁと思う中、広島の呉を舞台にした映画(アニメーション)「この世界の片隅に」を見に行ってきました。

まとまりのない感想ですが

見に行きたいと言ったのは旦那で、私は何の予備知識もなく見に行ったので「また原爆の話かな」(義父ちゃんは広島出身なので)と思ってたのですが、今まで見聞きしたものとは違うアプローチだったので、とても面白かったです。

本来なら軍事施設・軍港のある呉が原爆を落とされる第1号だったはずが、天候のせいで広島市に変わったんですよね。

とはいえ、軍港だから他の都市よりも空襲の回数は半端なく多かった。何度も空襲警報が鳴り、防空壕へ避難し・・・これが日常だったようです。

そういう戦時の日常が淡々としかしペースは早く、時に悲しく、時に笑って過ごす様子が続くような映画でした。

戦争はだめだという当たり前の気持ち

なんていうかなー、戦争が当たり前、日常なんて考えたくもないし嫌だが、どんな状況であっても世界の片隅に細々と生きる人々は必ずいる訳で。そして異常であることが正常になるのが戦時下である訳で(分かりやすく言えば、北朝鮮が世界の常識になるってことだ)。

お国の為に死ぬことが正しいとか、絵を自由に描いたら諜報活動と憲兵に疑われたりとか、そんな世界が常識であることに恐怖を持ってほしい、おかしいと思って欲しい、そんなメッセージが込められていたように思いました。別にそれを訴えかけるような描写ではなく、ただ淡々と日常が過ぎる中で起きる出来事としかとらえていないのが、逆に真実味を帯びていたように思います。

8月6日の描写も、広島視点ではなく、呉から見たきのこ雲と閃光、風でしたが、逆にそれが怖かったなぁ。

主人公が怪我をしたり、主人公のお兄さんが戦死したり(遺体は見つからず、なぜか石ころが遺骨に)姪っ子が不発弾の暴発に巻き込まれて亡くなったりと悲しい部分もありましたが、主人公の夫は最後まで生き続け、仲良く添い遂げたようなのでそれが救いだったかなー。

能年ちゃん良かったです

主人公の声はのん(能年玲奈)でしたが、ぼーっとしているという主人公すずの声にぴったりだったです。そんなすずが一度だけ本気で声を荒らげるシーンがあったのですが、その時ののんちゃん、すごかったな。

のんちゃんも、早く本名名乗れるようになるといいね。

グロくない戦争映画かも

戦争映画っていうと、どうしてもグロいやつがあるから見たくないと思うかもしれないですが、これはそういうアニメではないので、「戦争ってどんなもんなの」って知りたい若い子や子供さんに見て欲しいなと思います(実際、お子さんもいっぱい見に来てた)。グロくなくても戦争の悲惨さは伝わると思うので。

とはいえ、少しはグロいの見た方が戦争はしちゃいけないって思うだろうけどねぇ・・・。現代は、人間の死から離れすぎてるから、どうしても他人事に思っちゃうことがあるからさ・・・。

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