自力で帯を仕立て直しました

以前、オークションで落札したけど「クテクテ」でうまく締められない名古屋帯、やっと仕立て直しました!やっぱり帯芯が古くなっていて湿気をずいぶんと吸っていたようで、帯芯を取り替えたら300gも軽くなりました!(800g→500g)
これまで、お着物のコーディネートをする際、よく「黒っぽい帯があれば・・・」と悩んでいたのですが、これで悩まなくてすむかもしれないので嬉しい!(笑)。

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帯芯取替え前の名古屋帯。クタクタ感が伝わるでしょうか(笑)。
仕立て直し前帯

帯芯取替え後の名古屋帯。張りが出て軽くなりました。
仕立て直し後の帯

以降は帯芯取替え過程です。仕立て職人が見たらフザケた方法かもしれませんが、自分が使うからいいんです(笑)。なので興味のある方だけご覧くださいませ。また、マネをされて大事な帯がダメになってしまっても当方は責任を負いかねますのでご了承ください。

1.帯をほどき、帯芯と布に分けます。
なんだか知らんが、ほどいた中に銀紙が入っていた(笑)。入れておくと防虫効果があるのかしら?(爆)で、帯芯はゴミ箱へ。今までありがとうね(笑)。
手順1

2.帯布にアイロンをかけます。
絹は熱に弱いです。必ず当て布をして弱くらいの温度でかけましょう(あたしは綿のてぬぐいを使用した)。この帯はもともと繻子だか綸子だかわかりませんが(爆)光沢のある生地なので誤ってじかにアイロンをかけてしまっても、そうテカりが分からないのです。ヘタにじかにアイロンしちゃうと跡は残るしテカっちゃいますよ!
手順2 アイロン

3.帯芯を帯幅に合わせて切ります。
この帯、31.5cmと、寸足らず?の9寸名古屋帯みたいです。ホントは8寸名古屋帯にしたいのですが、いちいち幅を計ってアイロンかけ直すのもめんどくさい(爆)のでそのまんまです。
帯芯はキモノ 仙臺屋(和織染)で880円で購入したもの。「三河帯芯 桐」とか書いてありました。前に買った全国きもの卸センター楽天市場店の名古屋帯芯より毛羽が少なく、ちょっと薄めで軽めでした。
4mも幅を合わせて切るのって大変だわー。
帯芯を切る

4.待ち針を打ちながら、帯布に帯芯を縫い付けていきます。
あたしはめんどくさい(こればっかり)ので2本の縫い糸で、両側を交互に縫いすすめました。
いったい何メートル縫ったんだろう・・・・和裁は直線がほとんどだけど長いものが多いから、いつ終わるんだろうと先のほうばっかり見てました(笑)。
手順4

5.お太鼓部分(たれ)と「て」をそれぞれ縫い合わせて(これを「くけ縫い」と呼ぶんだろうか?)いきます。
これがまた大変(笑)。表に針目が出てはいけないし、この縫い方、あたしがもっとも苦手(しかも和裁には必須)とする縫い方。くけ縫いができるミシンが欲しいと何度思ったか(笑)。
延々と縫う

6.お太鼓と半幅に分かれる位置にかんぬき止めをして出来上がり~!!!

全工程にだいたい9時間ほどかかりました。ただの木綿布から名古屋帯を作ろうと思っていたけど、余裕があるときじゃないとできそうもないなーというのが正直な感想。
だって全部手縫いなんだもん!しかも今度作ろうと思っているのは370cmの長さはあるもの(ちなみに今回の帯はアンティークなので330cmしかない)。うまくミシンを使って縫ってみようかな・・・(ミシン目が表に出ている市販の半幅帯を持っているので、それでも参考にして(笑))。

あ、そうそう、短いので結局中ざくらさん考案のお太鼓結びで結ぶことになりそうです(帯が軽くなったのでこの方法でもOKでした!)

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